バリュー投資の強化書~良いビジネスを安く買い、高く売るための分析手法~
「バリュー投資の強化書~良いビジネスを安く買い、高く売るための分析手法~」を読了しました。
株式個別銘柄への投資で痛い目を見た私の経験からも、本書をお勧めします。
株式は「攻め」の資産運用に欠かせませんが、大損失を被るのも珍しくない商品であり、慎重に取り扱う必要があります。
私も手を出す前読んでおくべきでした…。
本書は、株式を発行している企業の決算書に着目し、企業の置かれている状況を理解することで、投資に適しているか否か、そして現在の株価が割安か割高かを判断するためのアプローチ、つまりファンダメンタルズ分析に重点を置いています。
日本に実在する企業の実際の決算書を基に解説が加えられており、非常に分かりやすいです(一部の企業名にはモザイクがかかっているものの、大体察しがつきます)。
SWOT分析やファイブ・フォース分析等、経営分析に使われる手法も併用しながら、様々な切り口で決算書に潜む問題点を洗い出し明らかにする過程は、読んでいても非常に面白いです。
なお、本書には書かれていなませんが、ファンダメンタルズ分析が万能ではないことを念のため付け加えておきます。
これは、万能な方法があれば運用者全員が巨万の富を手に入れられるものの、現実にそうなっていないことからも裏付けられます。
ただし、株式という商品を取り扱う上での留意事項はきちんと把握しておく必要があり、ファンダメンタルズ分析を知ることが、その近道になるのは間違いありません。
コメントを表示します