日本の企業年金の運用動向
JPモルガンAMが、日本の企業年金を対象とした「年金運用動向調査結果」という、非常に興味深いプレスリリースを発表しています。
年金といえば、アメリカのカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)が有名で、積極的な運用方針が特に注目されています。
それに対して、日本の年金の実態については、あまり耳にしたことがありません。
したがって、本レポートは、その動向を知る上で、大変ありがたいのです。
巨額な年金資産を運用するには、リスク・コントロールが欠かせません。
一般に、年金ポートフォリオの構築と維持には、受容できるリスクの範囲内で最大のリターンを得るために、相応のコストがかかっています。
言い換えれば、年金のポートフォリオは、専門家が金融工学を駆使して導き出した最適解であり、これは個人のポートフォリオにも同じく適用できるのです。
特に、同一リターンを最小リスクで得るための工夫は、大いに参考になります。
プレスリリースによると、今のトレンドは「ドメスティック・バイアスの修正」らしく、内外株式の割合が逆向きに転じています。
これは推測の域を出ませんが、日本経済の成長性について総じて悲観的な傾向が見られるため、それを反映しているのだろうかと、私は考えたりしました。
いずれにせよ、年金ポートフォリオはこの数年間で有意に変化しています。
それぞれの戦略の是非について、今後も注視していきたいと思っています。
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