30代からはじめる投資信託選びでいちばん知りたいこと
「30代からはじめる投資信託選びでいちばん知りたいこと」を読了しました。
本書では、リーマンショックが金融の世界にパラダイムシフトを引き起こした、という著者の見立てに沿って、四資産均等ポートフォリオに代表される伝統的な分散投資から脱却し、次世代のアセットアロケーションを提案しています。
パラダイムシフトが起こったか否かは別としても、昨今の世界情勢と各アセットの特性を踏まえた提案は、異色かつ意欲的です。
著者は、投資信託の情報サイトとして名を馳せているモーニングスターの代表であり、投資の最前線から得られるヒントが、本書にも散りばめられています。
個人的には、パラダイムシフトが起こったとは考えていないため、このポートフォリオにも賛成できません。
しかし、例えばリスクヘッジ手段として、デリバティブのような複雑かつ高コストの金融商品ではなく金(ゴールド)を組み入れる等、アイデア自体は良心的かつ実用的で、一考に値します。
いざ現実を振り返ると、どんなに知恵を振り絞っても、将来のリスク・リターンを予測することは不可能です。
だからこそ、時には奇抜なアイデアが成功の近道になるかもしれません。
それらを上手に取り入れ、自身の資産運用にフィードバックしていきたいと思いました。
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