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税務署が嫌がる「税金0円」の裏ワザ

税務署が嫌がる「税金0円」の裏ワザ

「税務署が嫌がる「税金0円」の裏ワザ」を読了しました。

本書の著者は元国税局調査官であり、税の実態を現場の目で見ているため、机上の空論を振りかざすのとは違って説得力があります。

本書では、「取りやすいところから取る」という現在の税制に警鐘を鳴らしつつ、「取りやすい」標的とされた給与所得者(サラリーマン)こそ、税に対する論理武装が必要だと説いています。

ちなみに、税務の世界には、実際の所得に対する課税割合を示す「とーごーさん」という言葉があるらしく、給与所得者は10割、自営業者は5割、農業者は3割とのことです。

この数字を見ても、いかに給与所得者が不利な立場に置かれているかが分かります。

給与所得者が取り得る節税の方法として、本書では以下の3つを取り上げ、各々に関連する裏ワザを紹介しています。

赤字を積み上げる
給与所得以外の活動(副業)で経費を積み上げ、確定申告で所得税を取り返す方法であり、自営業者向けの節税の恩恵を受ける方法とも言えます。
不動産投資する
給与所得者が大金を借りやすい住宅ローンを活用して不動産に投資し、家賃収入を得ながら、不動産の減価償却を赤字として計上し、さらに住宅ローン減税の適用を受ける方法です。
独立する
勤務先との雇用関係を業務委託へと変更し、形式的に独立することで、給与所得者には認められていない経費を赤字として計上する方法です。

不動産投資は、税の観点では夢のような方法に見えますが、多額の住宅ローンを抱えることになり、リスクが非常に大きいと言えます。

借入金に見合う金融資産を既に保有しているか、完済までサラリーマンを継続できる保証があれば別ですが、安易に手を出して失敗すれば、節税どころの話ではありません。

独立は、現在の雇用関係から離脱することになり、心理面でのハードルが高く、独立の意思がなければ採りにくいでしょう。

したがって、現状を維持しながら節税するには、「赤字を積み上げる」方法しかありません。とはいえ、この方法だけに限定しても、本書は十分に読みごたえがあります。

なお、裏ワザの大半は、極端な内容を例示しており、鵜呑みにすると脱税になってしまう場合があります。

しかし、どのような理屈で節税できるのか、そのカラクリを理解する一助となり、大いに役立ちます。

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