コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べin札幌#41に参加しました
コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べin札幌#41に初参加しました。
かなり前から参加したいと思っていて、毎度都合が合わなくて見送っていましたが、ようやく今回、その機会に恵まれました。
皆さんには投資のスタンスを聞いてみたいと思っていたのですが、それぞれの生活のバックボーンや興味方面に応じて、目指すベクトルも選択する手段も大きく違い、まさに十人十色だったのがとても印象深く記憶に残りました。
概要
- 日時
- 2015年4月11日 18:00~20:00
- 場所
- 札幌エルプラザ 4F 研修室2
資料
今回持ち込んだ資料は、以下の通りです。
いずれも、アウター・ガイ事務所公式サイトより入手可能です。
予想以上に皆さんから反応を頂けて、嬉しいやら(一人で喋って)申し訳ないやらです。
次回、機会があれば、短い時間を有効活用できるように工夫したいと考えています。
雑多なメモと個人的感想
まず、自分と異なる投資スタンスの方のお話を聞けるのは、とても貴重な機会だと思いました。
- 参加者の投資歴が、5年程度と10年以上の2グループに大別される状況だった。開始時期とその時の市場動向に、何らかの因果関係があるのかもしれない。
- 意外と、アクティブ運用派が多かった(自分も内国株式の大半をアクティブ運用しているので、アクティブ運用そのものを否定しているわけではないが、インデックス運用派が少数だったのは想定外だった)。また、FXをヘッジ目的以外で利用している方も少なくなかった。
- ネット銀行・証券を使っていない方もいらっしゃった。一方、ネットに頼りすぎると、例えば自分が突然死した時に、相続資産の存在を遺族にどう残して伝えるかという問題があることに気づかされた。
- 経済合理性に基づく投資行動をすべきだと頭で思っていても、相場急変時に実践するのは難しい(行動経済学)。見える化や投資方針の策定は、実践の支えになるかも。
- 日本式経営の賜物と言える厚い内部留保を、海外投資家はROE向上のために配当として吐き出させたい。一方、現状は旧財閥系の株式持ち合いを含む日本式経営と、グローバル経営の混在・折衷・衝突の最中か。どちらが良いとは一概に言えないし、日本の個人投資家は海外(機関?)投資家と違って、そもそも内国と外国の比較検討はしていなさそう。
- 過去3年程度、毎月20%の分配金を出しつつ基準価額が上昇基調で推移している投資信託があるらしい?
- 新興国通貨建て資源株ファンドといったリスクの高い商品を好んで選ぶ方もいらっしゃった。個人的には今まで関心のなかった分野で、刺激的だった。サテライト運用として少額で遊ぶには面白いか。
- まとまった原資があっても、一括投資するのは心理的に無理。低リスク資産から段階を踏んで移行していかないと、頭(勉強)も追い付いていかない。身の丈に合った投資スタンスを模索中とのこと。
- アーリーリタイアを望んでできている方も、やむを得ずしている方もいらっしゃった。自分はまだ働かなければ無理なので、羨ましいと同時に、暮らし向きが経済動向に左右されるのではないかと、少し気になった。
- レバレッジをかけたり、ショートポジションを取る(≒インバース型ETFを購入する)のは、長期投資でやるものではない。
- 札幌市の人口はそろそろ天井か。日本版シリコンバレーで大々的に投資を呼び込めれば、雇用が増えて地方創生に繋がるかも(翌日は統一地方選挙)。
その他
このブログにコメントくださると仰っていただいた方、コメント機能がないことを失念していました。恐れ入りますがTwitterにメッセージをお送りください。
- 投資方針書の改版タイミングについて、相場急変時こそ改版せず、目標アセットアロケーションの維持に専念します。これは、リーマン・ショック時に投資スタンスをコロコロ変えて痛い目を見た反省から得た教訓です。各アセットクラスの中長期の期待リスク・リターンが大幅に変動した場合には、微調整するかもしれません。
- 詳細なデータを開示している理由について、数字やデータに語らせるのが個人的な好みであり、また誰かに見られているというプレッシャーを感じることで、規律ある経済合理的な投資行動を自身に促すためでもあります。
- 株式や投資信託の銘柄の保有年数について、株式の最長連続保有は4年4か月(アマナ)で、平均すると3年強程度でした。投資信託の最長連続保有は6年5か月(SMT新興国債券インデックス)でした。原則として、保有銘柄は継続保有します。
- マーコビッツモデルの適用について、正確な数値を用いているわけではなく、マイポートフォリオ分析レベルの簡易なものでモデリングしています。厳密解でポートフォリオを組成したとしても、トラッキング・エラーは避けられません。むしろ、その原因の分析結果を運用にフィードバックするプロセスのほうが大切だと考え、ベンチマークとの差異分析に重点を置いています。
- 評価損益がすべてプラスだった点について、購入時期と評価時期(今)がたまたま良かっただけです。デフレ期にコツコツ投資した分が、現在の利益伸長の原動力になっています。
- 旧財閥系の企業グループについて、Wikipediaが参考になります(例:住友グループ)。資本や商流の繋がりもあり、企業動向と無関係とは言い切れないので、覚えておくと何かの役に立つかもしれません。
- ポートフォリオのファンド化について、私と同じアセットアロケーションで該当するインデックス・ファンドを購入すれば、ご自身で簡単にマイ・ファンドを運用できます。もちろん、好みや期待リスク・リターンに応じたアレンジも可能です。
- 内国株式個別銘柄の選択基準について、基本的に株主優待があって割安と感じる(主にPBRで判断する)銘柄を選択しています。実際にその企業の製品・サービスを利用していたり、業界内で何らかの強みを持っていたり、安定株主が多かったりする銘柄が候補に挙がります。また、投資方針書の制約に適合することも条件となります。
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