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含み益は心の安定剤となるか

ポートフォリオの評価損益(2015年9月10日)

グラフは、2015年9月10日時点のポートフォリオの評価損益(含み益)を示しています。含み益が+100%を超えているアセットクラスもありますね。

2008年9月のリーマンショック直後に、個別株オンリーで何も考えていなかったアセットアロケーションを、インデックスファンド主体でバランスの取れた分散投資へと再構築しました。

その時から積み立てたものが、この含み益の源泉となっています。

なお、評価損益を含むポートフォリオの状況は、スナップショットで日次更新しています。

現在、チャイナショックの真っ只中とあって、乱高下が激しく、一喜一憂の市場動向です。しかし、含み損を抱えながらも、安く仕入れるチャンスだと思って積立投資を続けるのが、コツコツ投資の正しい姿勢だと言えるでしょう。

人間の心理

さて、コツコツ投資家の読者の皆様は、含み益と含み損、どちらを抱えるほうが心地良いでしょうか。

「プロスペクト理論」と呼ばれる一連の研究では、同じ額の利益と損失を比べた場合、人が損失のほうへ敏感に反応してしまうという、心理的な傾向を明らかにしています。

意訳すれば、できる限り含み損を避けたいと思うわけです。

実際、そう思いますよね。安く仕入れられると分かっていても、心が穏やかでいられるかどうかは、別問題のような気がします。

含み損は辛い

私が歩んだコツコツ投資の道も、当初は含み損との心理戦でした。リーマンショックから立ち直る時期は、現在と同じように乱高下が激しく、一喜一憂する日々でした。

でも、その時は何故か、今まで散々下がったのだから、これからは上がっていく一方だと、根拠もなく思い込んでいたので、急騰は当たり前、でも急落はおかしい、そんなはずはない、含み損はもう勘弁して、という気持ちでした。

まさに、プロスペクト理論が示す通りの心理状態です。

それでも、個別株で被った大損失と比べれば、-20%程度の含み損など、微々たるものです。心の支えは、その1点だけでした。

今思えば、個別株で痛い目を見ていなかったら、私は途中で投げ出してしまったかもしれません。不思議なもので、その含み損に耐えたからこそ、今の含み益があるのですよね。

含み益は嬉しい

率直なところ、これだけの含み益を抱えていると、精神的に落ち着きます。たとえ資産規模が小さくとも、心の持ちようが違ってきます。そして、目下の乱高下を、悠々と眺めていられます。

読者の皆様におかれましては、仮に大きな含み損を抱えて辛い気持ちになったとしても、将来の自分は楽になると信じて、積立投資を続けていただければと思います。

私もまだまだ、今後の含み損をやり過ごせる確証を示せませんが、信じるところは同じです。

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