バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く

実践重視の投資と家計管理の記録、運用管理に役立つアセットツール、最新ニュースをお届けする投資ブログです。

買ってはいけなかった投資信託

SBIグローバルロングショートファンド(愛称エブリシング)の投資信託説明書(目論見書)のイメージ

私は、リーマンショック時に個別株で大失敗しましたが、投資信託も1つだけ、大失敗した銘柄があります。

その名称は、SBIグローバルロングショートファンド(愛称エブリシング)です。

2008年10月2日に設定された後、順調に基準価額を下げ、2014年2月17日に償還されたようです。その様子は、償還直前の月報で確認できます。

私の場合、200,000円の投資で52,367円の損失(-26.2%)という結果でした。

当時の背景事情

2008年当時の私は、個別株で逃げ道を失い、投資信託に救いを求めていました。

そんな中、ロングショート戦略で「割高と思われる銘柄を空売りする」ところに、強く惹かれるものを感じました。

信用取引はしないと心に誓っていましたから、空売りは、私には為しえない投資戦略だったのです。

また、個別株の現物保有とロングショート戦略を組み合わせれば、価格変動リスクを抑えられるようにも思えました。

何が大失敗だったのか

無論、損失を被ったことだけでは大失敗と呼べませんし、ロングショート戦略がダメなわけでもありません。問題だったのは、その商品性です。

それでは、目論見書を紐解いてみましょう。今の私には絶対に見過ごせないNGワードが並んでいます。

  • ルクセンブルグ籍オープンエンド契約型外国投資信託
  • 買付手数料率:税抜3.0%
  • 信託報酬率:税抜0.7%
  • 成功報酬率:ハイウォーター・マークを上回った部分の20%
  • 繰上償還:基準価額が15,000円を超えた場合

買付手数料率と成功報酬率が設定されている点は、誰の目から見ても、受益者には大変不利な条件です。

高率な買付手数料は保有コストを押し上げ、ハイウォーター・マーク(基準価額が一定基準を超えると成功報酬が発生する仕組み)は基準価額の上昇を抑制します。

私は、ロングショート戦略と信託報酬率のみに着目し、初めから勝ち目のなさそうなものに、訳も分からないまま投資してしまったのです。

繰上償還の基準が明記されている点も、射幸心をあおります。当然に繰上償還されるものだと期待してしまうからです。

大失敗の核心

そして、本質的に最もダメなのが、外国籍の投資信託だという点です。なお、ルクセンブルグ籍の投資信託については、三菱UFJ信託銀行のレポートが詳しく説明しています。

この投資信託も、基準価額以外には、月報を確認するくらいしか手段がありませんでした。これは、投資判断の遅れに直結する、大きな欠陥です。

ロングショート戦略の特性上、何をどのポジションで保有しているのかは、非常に重要な要素のため、これを月次で開示されても、まったく意味がありません。

また、内外の株式だけでなく、通貨やコモディティー、先物などにも手を出していたため、あたかも闇鍋を抱えているかのようでした。

加えて、運悪くロングショート戦略に失敗し、価格変動リスクを抑えるどころか、急拡大させてしまう経過をたどりました。

結局、これらを気味悪く感じて手放したのですが、気づくタイミングも手放すタイミングも、遅きに失しました。

複雑なものに投資してはいけない

投資の鉄則として、訳の分からないものに投資してはいけないと言いますが、これは言うは易く行うは難しでもあります。

私も、投資するか否かを検討する段階では、目論見書を何度も読み込んで、分かった気になっていました。

しかし、結局のところ、ロングショート戦略を採るということと、信託報酬率が0.7%であることとの2点しか分かっていませんでした。

複雑な金融商品には、投資家が気づかないような大きな落とし穴が、必ずと言って良いほど潜んでいます。見た目を良くしようとして、あの手この手を使うからこそ、だんだんと複雑になっていくのです。

それに対して、シンプルな金融商品は、出来不出来が明確に分かれます。出来の良いシンプルなものは、複雑なものより美しく見えるはずです。

アクティブ運用・パッシブ運用を問わず、シンプルな金融商品を選びたいものです。これで、訳の分からないものに投資するのを避けられるでしょう。

ソーシャルボタン

  • ツイート
  • シェア
  • LINE
  • ブックマーク
  • Pocket

関連記事

前後記事

前後の記事を表示します

推薦記事

お薦めの記事を表示します(記事公開直後などは表示しない場合があります)

コメント

コメント投稿時のメールアドレスは一般公開されませんのでご安心ください。

コメントを表示します

口座開設

相互リンク

  • 直近30日間の訪問数の多い順に表示します
  • 直近12時間の更新日時の新しい順に表示します

ツイート

  • ツイートの新しい順に表示します