投資には「勉強」と「経験」の両方が必要
私の勤めていた企業では、自身のキャリアパスとして「スペシャリスト」か「ジェネラリスト」のいずれかを描き、目指す必要がありました。
スペシャリストは日々勉強を、ジェネラリストは日々経験を積み重ねるものだと、私は考えています。
スペシャリストは、業界の動向や新しい技術などにアンテナを張り、その道を極めなければなりません。
ジェネラリストは、経営や組織などを円滑に管理(マネジメント)するため、企業文化に沿った意思決定や折衝、後進の育成などが求められます。
したがって、スペシャリストは、知識を蓄えることに貪欲でなければいけませんし、ジェネラリストは、成功も失敗も糧として、次へと活かし続けなければなりません。
両者は、人によって向き・不向きがあるのが普通ですが、どちらも難なく務まる場合、その選択に大変な苦労を伴うかもしれません。
なお、企業によっては、両方を求める場合もあるでしょうし、そもそも片方しか求められない業種や職種もあるでしょうから、読者の皆様には当てはまらないかもしれません。
スペシャリスト兼ジェネラリスト
さて、投資の世界では、私は「勉強」と「経験」の両方を要求されると考えています。
ごく単純化すると、スペシャリストとして正しい金融知識を習得し、ジェネラリストとして市況のあらゆる波に屈しない必要があります。
知識が誤っていると、投資の目的と手段が噛み合わなくなるでしょうし、波に耐え切れなくなると、高値掴み・安値売りの失敗へ繋がるでしょう。
強運の持ち主や、心臓が強い人は別かもしれませんが、どちらも難なく務まらないと、投資で苦労することになりそうです。
「プレイングマネジャー」と言うと、何でも仕事を押し付けられる印象があって、私は好きではありませんが、投資には相応しい言葉だと思います。
仕事と投資の違い
ただし、投資の場合、スペシャリストもジェネラリストも、「日々」である必要はありません。
例えば、勉強は概ね、投資の開始前後までに済ませておけば良いでしょう。
また、市況の波も、一度、急激な変動に耐え切れれば、以降は楽に乗り越えられるでしょう。
このことが、仕事と違って、投資を「ほったらかし」にできる所以かもしれませんね。
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