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日本銀行(日銀)が事実上の民営化へ

日本銀行のイメージ

政府は、現政権下で財政再建への道筋をつけるため、「最後の手段」を選んだようです。

財務省の2016年4月1日付の広報・報道によると、日本銀行法を改正し、2023年までに日本銀行(証券コード8301、略称日銀)を事実上、民営化します。

具体的には、以下のようなスキームが検討されています。

  • 発行済み出資証券をすべて普通株式へと転換する。
  • 2兆円規模の増資を行う(時期や割り当て先などは不明)。
  • 種類株式(黄金株)を発行し、財務大臣に割り当てる。
  • 政府の保有する普通株式を売り出し、出資比率を段階的に引き下げる。

政府保有株式の売却益は、社会保障の財源に充てるとしています。

また、民営化が実現すれば、仮に消費税率を5%に引き下げたとしても、プライマリーバランスを正常化できると試算しています。

奇策しか選択できないのか

にわかに信じがたい突然の発表であり、どのようにコンセンサスを得たのかも分かりませんが、本当にこのようなことが実現できるのでしょうか。

確かに、黄金株は、国際石油開発帝石(証券コード1605、略称国際帝石)の民営化で実績のあるスキームです。

しかし、問題はスキームではなく、その内容にあります。

いくつかの業務を財務省などへ移管すると記載されているものの、そうは言っても、中央銀行の機能を民間に任せるというのは、あまりに突拍子すぎます。

穏当な他の選択肢はないのでしょうか。いずれにせよ、不安を感じずにはいられません。

我が国の行く末が案じられる一方で、投資家としては千載一遇のチャンスとも捉えられそうです。

株価への影響は

日本銀行の出資証券は現在、JASDAQ市場に上場しており、個人投資家も売買できます

政府保有株式の売り出しと同時に、東証1部へ指定替えされるのは確実だと考えられ、株価の上昇を期待できます。

しかし、増資に関しては何も決定しておらず、希薄化対策があるか否か分からないため、株価の大幅な下落も想定しなくてはいけません。

そのため、現時点で株価への影響を測るのは非常に難しいと言えますし、これはエイプリルフール記事ですから、市場が反応することはないと見られます。

もっとも、スキームの詳細が見えてくるにつれて、株価は乱高下するでしょう。

「捕らぬ狸の皮算用」ではありませんが、売買のタイミングを探り合う心理戦が、早くも勃発しそうですね。

私は、読者の皆様がどのようにお感じになるのか、大変に興味津々です。

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