バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く

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松井証券の投信工房に託す思い

投信工房のロゴのイメージ

松井証券が2016年11月28日付で開始するロボ・アドバイザー「投信工房」に関して、採用する投資信託を開示しています。

松井証券投信工房サイトにおいて、低コストを徹底した投資信託選びを謳っていますが、実際に十分満足のいくラインナップとなっています。

主なラインナップ

各アセットクラスについて、信託報酬率の低い順に2~3銘柄をピックアップしています。

その他の銘柄については、投資信託一覧に記載の通りです。

信託報酬率(%)は、税抜です。

アセットクラス名称運用会社配当込み・除く信託報酬率
国内株式<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドニッセイAM配当込み0.180
国内株式三井住友・DC日本株式インデックスファンドS三井住友AM配当込み0.190
先進国株式<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドニッセイAM配当込み0.200
先進国株式たわらノーロード 先進国株式AM-One配当込み0.225
新興国株式たわらノーロード 新興国株式AM-One配当込み0.495
新興国株式三井住友・DC新興国株式インデックスファンド三井住友AM配当込み0.560
国内債券<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンドニッセイAM0.145
国内債券たわらノーロード 国内債券AM-One0.150
国内債券三井住友・日本債券インデックス・ファンド三井住友AM0.160
先進国債券<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンドニッセイAM0.170
先進国債券たわらノーロード 先進国債券AM-One0.200
先進国債券三井住友・DC外国債券インデックスファンド三井住友AM0.210
新興国債券eMAXIS 新興国債券インデックス三菱UFJ国際投信0.600
新興国債券SMT 新興国債券インデックス・オープン三井住友TAM0.600
国内REIT<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンドニッセイAM配当込み0.250
国内REIT三井住友・DC日本リートインデックスファンド三井住友AM配当込み0.260
国内REITたわらノーロード 国内リートAM-One配当込み0.300
先進国REIT三井住友・DC外国リートインデックスファンド三井住友AM配当込み0.280
先進国REITたわらノーロード 先進国リートAM-One配当込み0.350
新興国REITeMAXIS 新興国リートインデックス三菱UFJ国際投信配当込み0.600
新興国REITSMT 新興国REITインデックス・オープン三井住友TAM配当込み0.600

ラインナップの特徴

投信工房の投資信託は、以下のインデックスファンドシリーズを採用しています。

新興国債券クラスにおいて、驚愕の信託報酬率0.220%を提示しているiFree(大和証券投資信託委託)を扱っていないのは、やや惜しまれます。

とはいえ、他の8アセットクラスについては、信託報酬率が最低レベルのものであり、選択眼に間違いはありません。

また、各アセットクラスについて、競合銘柄を2種類以上揃えていることも分かります。ただ、ロボ・アドバイザーがこれらをどのように使い分けるのかは不明です。

さらに、すべての銘柄が配当込みインデックスに連動する点も、大きな特徴と言えるでしょう。

リバランスで常に最適化

投信工房のもう一つ大きな特徴として、「リバランス積立」と「リバランス注文」の機能が挙げられます。

リバランス積立
積立総額より個々の投資信託への配分を自動調整し、目標アセットアロケーションへと近づけます。
リバランス注文
目標アセットアロケーションへとリバランスする際の売買において、注文を自動化します。

リバランスに関しては、読者の皆様も含め、多くの個人投資家が苦労しているところですが、これらを自動化・最適化できる点は、非常に大きな魅力です。

ロボ・アドバイザーのあるべき姿を示せるか

投信工房では、ロボ・アドバイザーを使って銘柄を組み合わせることができます。

ラインナップの優秀さも含め、初心者に安心して勧められる点では、既存のロボ・アドバイザーと一線を画しています。

無論、ロボ・アドバイザーの「性能」にも依存しますから、現時点では判断が難しい部分もありますが、私は多大な期待を寄せています。

懐疑から期待へ

これまで私は、ロボットによる投資アドバイスは有用かの記事の通り、この手のサービスに対して懐疑的でした。

その理由は、以下の通り、「金融レポート」を読む(3)日米の投資信託販売状況の比較/販売会社における投資信託の販売姿勢の記事に記しています。

私がロボ・アドバイザーに懐疑的なのは、フィデューシャリー・デューティーを果たしているか否かです。

アプローチが正しくとも、提示する投資信託が本当に「適した」ものであるか否かは、検証が難しいからです。

特に、高コストのアクティブファンドを推奨するようなロボ・アドバイザーは、信頼してはならないと思っています。

しかし、投信工房のラインナップは低コストですから、「適した」ものを提示すると見なせるでしょう。

また、松井証券の代表取締役社長である松井道夫氏は、2016年 年頭のご挨拶において、同社のフィデューシャリー・デューティーの考え方を述べています。

この点については、すいさく(@suisaku_cacti)さんがご自身のブログにおいて、以下の通りまとめています。

松井証券が投信に参入しなかった理由として、販売会社主体の構造を挙げ、ファンドラップにおける信託報酬や手数料の高さも指摘しています。さらに、フィデューシャリー・デューティーの徹底を訴えているところなどは、立場は異なるとは言え、インデックス投資家の視点とも重なる部分があるのではないでしょうか。

証券市場を取り巻く環境の変化に対して、松井証券は、資産管理サービスを低料金で提供するとのことです。最後に「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化に対応できる者だけだ」という言葉を挙げて、これからもイノベーションを興していきたいと締めくくっています。

すなわち、投信工房は、同社がフィデューシャリー・デューティーを果たすサービスであると位置づけ、自信を持って提供していることが伺えます。

私も、この考え方に賛同しますし、投信工房が実際にそのように受け入れられることを期待しています。

個々人にとって最適なバランスファンドとして

バランスファンドには、4・6・8資産均等型のように特別な理由を持たないものや、GDP比や時価総額比などの基準に従って「世界全体に投資する」を謳うものなどがあります。

しかし、いずれも、目標リスク・リターンの異なる個々人にとって最適か否かは、判断の難しいところでした。

目標リスクは、リスク資産と無リスク資産の比率を変えることによって調整可能ですが、目標リターンは、アセットアロケーションに依存しますので、調整不可能です。

一方、投信工房のようなロボ・アドバイザーは、いくつかの質問を通じて目標リスク・リターンを推測し、調整可能なアセットアロケーションを提示することができます。

そして、推測が概ね正しければ、そのアセットアロケーションでファンドを組み合わせると、その個人にとって最適なバランスファンドになります。

このようなテーラーメイドのバランスファンドは、インデックス投資家を含む個人投資家の投資スタイルを大きく変える可能性を秘めています。

各アセットクラスの過去のリスク・リターン特性よりアセットアロケーションを試行錯誤するという高難度の作業を含め、投資行動や投資判断の多くを省けるからです。

投信工房の革新的な機能の数々が、投資の「新時代」を築けるか否か、私はこの上なく楽しみにしています。

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