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<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの乖離についての評価

ニッセイAMの臨時レポートのイメージ

ニッセイAMが2016年11月15日付で、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドに関する臨時のファンドレポートを開示しています。

本レポートは、2016年11月10日前後に生じたベンチマークと運用実績の乖離に関して、その状況説明を目的としています。

2016年11月11日時点における同月の運用実績は、ベンチマークと比べ0.21ポイント下方解離しており、乖離幅が目立っています。

私は当初、本レポートに記されている内容を今一つ理解できなかったのですが、何度か再読しているうちに分かってきました。

そこで、私が理解した内容をもとに、状況を整理してみたいと思います。

レポートの要旨とその印象

本ファンドのマザーファンド(ニッセイ外国株式インデックスマザーファンド)について、2016年11月9日の運用状況は、以下の通りです。

  • 初の10億円規模の資金流入を翌日に控えていた。
  • これまでと同様、早々にTTM(対顧客直物電信売買相場の仲値)での為替取引を行った。
  • 為替が大きく円高へと触れたため、TTMの臨時変更が行われた。
  • 為替取引時点のTTMと臨時変更後のTTMの差異が、乖離の発生要因となった。

裏を返すと、為替取引を行う時間帯が遅ければ、乖離を生じなかったというように読めます。

同日は、米国大統領選挙の開票がありましたので、TTMの臨時変更を予見できたようにも思えます。

また、競合ファンドに同様の乖離が見られないことから、同社だけが為替取引に「失敗」したようにも見えます。

根本原因を知りたい

金融用語辞典によると、市場レートが2円以上変動すると、TTMの臨時変更が行われるようです。

すなわち、接戦の末、別の大統領候補が当選確実となった場合、再びTTMの臨時変更が行われる可能性もあったわけです。

言い換えれば、本ファンドが上方乖離した可能性も考えられるのです。

同日の最終TTMがどうなるか分からない状況下で、相当規模の為替取引を行わなければならない場合、「早めの手当」は悪くない判断だと、私は思います。

競合ファンドも、為替取引の時間帯はバラバラでしょうし、仮に本ファンドが上方乖離していれば良かったわけでもありません。

つまり、問題の根本原因が、為替取引を行う時間帯にあったのか否か、私はしばらく理解できなかったのです。

「これまでと同様」

何度かレポートを再読しているうちに、私は、「これまでと同様」という枕詞が気になり始めました。

レポートには、以下のように記されています。

11月10日にマザーファンドに大きな資金流入が見込まれたため、これまでと同様、ベンチマークとの連動率を高めるべく、必要な為替取引を9日にTTMに合わせて実施しました。

よくよく考えると、これまでと異なる資金流入が見込まれていたにもかかわらず、これまでと同様の手当てを実施したというのは、少し変ですよね。

もっとも、「これまでと異なる手当て」を実施できるのか否か、私には分かりませんが、このタイミングで何らかの投資判断が入ったことは間違いありません。

つまり、問題の根本原因は、「これまでと同様」という投資判断にあるのではないでしょうか。

同社には、そのような投資判断へと至った経緯を、さらに深掘りして欲しいところです。

おそらく、レポートを読んだ多くの方にとっても、まさにここが知りたいポイントだと思います。

本件に関する追加レポートの開示を、同社には期待しています。

ニッセイAMや本ファンドへの評価は変わらず

ちなみに私自身は、単にトラッキングエラーが発生しただけですし、為替の動向は予測不能であると理解していますから、本件を大きな問題だとは捉えていません。

私はこれまで、インデックスファンドのトラッキングエラーに関する臨時レポートを見たことがありません。

そのような意味でも、同社が本レポートを開示したこと自体がむしろ、評価に値するとさえ感じています。

本レポートの内容には若干の不満が残るものの、投資家(受益者)と向き合う同社の姿勢は変わっておらず、大変に好ましいと思います。

したがって、同社や本ファンドに対する私の評価は、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2016」に投票しましたの記事の通りです。

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