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SBI証券と楽天証券が個人型確定拠出年金(iDeCo)の手数料を完全無料化

SBI証券と楽天証券のロゴのイメージ

ネット証券大手2社が2017年5月18日付で、iDeCo口座の手数料について、運営管理機関分を完全無料化すると発表しています。

両社のリリースは、以下の通りです。

従来の加入者手数料は、以下の通りとなっていました。

従来SBI証券楽天証券
加入・移換時手数料1,080円0円
運営管理機関変更時手数料1,080円0円
口座管理手数料(月額)0/324円0/226円
口座管理手数料無料条件残高50万円以上残高10万円以上

そして、今般の加入者手数料は、以下の通りとなります。

今般SBI証券楽天証券
加入・移換時手数料0円0円
運営管理機関変更時手数料0円0円
口座管理手数料(月額)0円0円
口座管理手数料無料条件なしなし

従来はSBI証券よりも楽天証券のほうが若干、手数料体系が有利でした。しかし今般、両社が完全な横並びとなり、「全面戦争」状態へ突入します。

加入者手数料(月額)

両社の加入者手数料を整理すると、以下の通りです。

表内の金額(円)は、すべて税込です。

支払先SBI証券楽天証券
国民年金基金連合会103103
運営管理機関00
事務委託先金融機関6464
合計167167

健全な口座獲得競争の証

みずほ銀行の個人型確定拠出年金(iDeCo)「みずほのiDeCoプラン」が運営管理手数料を引き下げの記事の通り、みずほ銀行は銀行業界で初めて、条件付きながらも運営管理手数料の無料化に踏み切りました。

以下のいずれかの条件を満たせば無料となるため、ほとんどの方が後者で容易に無料化できるでしょう。

  • 運用資産残高、または掛金拠出累計額が500,000円以上
  • 掛金拠出月額が10,000円以上、かつ同行のiDeCo専用サイトにメールアドレスを登録済み、かつロボ・アドバイザー「SMART FOLIO <DC>」に目標金額を設定済み

ちなみに、当該記事では、以下のように記しています。

今回の引き下げにより、手数料は、ネット証券のSBI証券のiDeCo楽天証券のiDeCoなどと直接的に競合することになります。

私は今まで、メガバンクが手数料の面で、ネット証券などと互角に渡り合うのは難しいと思い込んでいたものですから、今回の発表は大変に衝撃的でしたし、他の金融機関も同様に、衝撃的に受け止めたことでしょう。

そして、メガバンク3行の従来の「横並び意識」を完全に脱し、驚愕とも言える手数料を提示したことは、賞賛に値します。

iDeCoの制度利用者のためにも、金融機関が各々の強みを活かして競争し続けて欲しいものです。

メガバンクは、既に膨大な数の顧客を抱えており、顧客情報も揃っていますから、集客力では一歩も二歩も先んじています。

しかも、みずほ銀行では、超低コストインデックスファンドの「たわらノーロード」シリーズを採用しており、競合他社とも十分に渡り合える商品ラインナップを擁しています。

一方のネット証券は、盤石な顧客基盤を持っておらず、商品ラインナップとコストで集客するしかありません。

したがって、SBI証券と楽天証券は、商品ラインナップがほぼ同等な状況において、もはやコスト競争で上を行くしか選択肢がなかったとも言えます。

つまり、今回の無料化は、みずほ銀行が仕掛けたものだと言えますし、SBI証券と楽天証券の2社間競争だけでは起こり得なかったとも言えそうです。

これほどまで利用者に嬉しい環境が整ってきているのですから、iDeCoがさらに普及し、金融機関にとってもスケールメリットが働くようになって欲しいと、私は心より願っています。

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