ブラックロックがi-mizuhoインデックスシリーズの戦略的見直しを発表
ブラックロックが2018年2月2日付で、i-mizuhoシリーズの商品性を戦略的に見直すと発表しています。
プレスリリースによると、見直しの具体的内容として、繰上償還・新規設定・信託報酬率引き下げ・ブランド名変更の4点を挙げています。
繰上償還
同シリーズを構成するファンド計21本のうち以下の10本について、運用が困難なために繰上償還を提案するとしています。
- i-mizuho 先進国株式インデックス(為替ヘッジあり)
- i-mizuho 欧州株式インデックス
- i-mizuho オーストラリア株式インデックス
- i-mizuho 東南アジア株式インデックス
- i-mizuho 中国株式インデックス
- i-mizuho 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり)
- i-mizuho 先進国インフレ連動債券インデックス
- i-mizuho オーストラリア債券インデックス
- i-mizuho ハイイールド債券インデックス(為替ヘッジあり)
- i-mizuho 先進国リートインデックス(為替ヘッジあり)
新規設定
- (名称未定)…金価格連動型インデックスファンド(為替ヘッジあり)
なお、既存ファンドに倣えば、名称は「iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジあり)」となりそうです。
信託報酬率引き下げ
同社のお知らせによると、対象ファンドと新旧信託報酬率については、以下の通りです。
なお、新旧信託報酬率(税抜)の単位は%、差の単位はポイントです。
名称 | 新信託報酬率 | 旧信託報酬率 | 差 |
---|---|---|---|
iシェアーズ 国内株式インデックス・ファンド | 0.325 | 0.380 | -0.055 |
iシェアーズ 先進国株式インデックス・ファンド | 0.375 | 0.570 | -0.195 |
iシェアーズ 新興国株式インデックス・ファンド | 0.440 | 0.580 | -0.140 |
iシェアーズ 国内債券インデックス・ファンド | 0.270 | 0.380 | -0.110 |
iシェアーズ 先進国債券インデックス・ファンド | 0.325 | 0.570 | -0.245 |
iシェアーズ 国内リートインデックス・ファンド | 0.335 | 0.390 | -0.055 |
iシェアーズ 先進国リートインデックス・ファンド | 0.390 | 0.590 | -0.200 |
iシェアーズ 米国株式インデックス・ファンド | 0.375 | 0.570 | -0.195 |
iシェアーズ ハイイールド債券インデックス・ファンド | 0.235 | 0.400 | -0.165 |
iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし) | 0.485 | 0.650 | -0.165 |
iシェアーズ コモディティインデックス・ファンド | 0.985 | 1.150 | -0.165 |
ブランド名変更
同社のETFブランドとして定着している「iシェアーズ」の名称について、インデックスファンドにも適用することを決定し、併せて「i-mizuho」から「iシェアーズ」へと名称を変更するとしています。
革新への第一歩となるか
同社は今回、i-mizuhoシリーズ全体の大規模改革に踏み切りました。むしろ、「発展的解消」と言うべきかもしれません。
シリーズもののインデックスファンドであっても、純資産総額が少ないなどの理由で運用継続が困難となれば、受益者のために繰上償還もやむなしというのが、運用会社としての責務なのでしょう。
繰上償還が残念な一方で、信託報酬率の引き下げは嬉しいニュースです。ただし、もう一押しで「超低コスト」と呼べる水準であるにもかかわらず、その手前で留まってしまったのは、実に惜しいところです。
今後は「iシェアーズ」シリーズの一員として、ETFと同様に、信託報酬率の逓減を期待したいところですね。
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