三菱UFJ国際投信のETF「国際のETF VIX中期先物指数」が上場廃止・繰上償還へ
三菱UFJ国際投信が2018年10月30日付で、同社のETF「国際のETF VIX中期先物指数」(証券コード1561、略称国際VX中先)の上場廃止と繰上償還を発表し、東証が同日付で監理銘柄(確認中)に指定しています。
ファンドの公告によると、2019年1月19日付の書面決議を経て、本ETFの信託期限を「無期限」から「2019年2月14日まで」に変更した上で、2019年2月10日を上場廃止日にするとのことです。
国際のETF VIX中期先物指数の繰上償還の理由として、本ETFの純資産総額が2018年10月30日時点で約2億円と僅少であり、運用上必要なリスク分散と、ベンチマークへの連動性の確保との両立が困難なためとしています。
VIX(恐怖指数)とは、相場の先行きに対する投資家の不安度合いを示す指標として、オプション取引におけるボラティリティーを基に算出する指数です。
つまり、VIXへの連動を目指す本ETFは、資産として何ら裏付けのないものを投資対象にしていると言えますが、このような商品性を持つ金融商品は、短期売買で収益を上げる可能性はあるものの、長期投資にはまったくの不向きです。
また、不幸中の幸いなのは、本ETFの上場廃止と繰上償還に関して、その影響を被る投資家が非常に少なく、ほとんど実害がないことでしょう。
なお、国際のETF VIX短期先物指数(証券コード1552、略称国際VX短先)については、2018年10月30日時点の純資産総額が約139億円と潤沢であり、本件とは無関係です。
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