りそなAMが「Smart-i」シリーズ3ファンドの信託報酬率を引き下げへ
りそなAMが2019年1月15日付で、同社の超低コストインデックスファンド「Smart-i」シリーズにおいて、3ファンドの信託報酬率を引き下げると発表しています。
ファンド情報によると、対象はTOPIX・先進国債券(為替ヘッジあり・なし)の3本で、引き下げの実施は2019年2月26日付とのことです。
対象ファンド
表内の信託報酬率(%)や引き下げ幅(ポイント)は、すべて税抜です。
名称 | 旧信託報酬率 | 信託報酬率 | 引き下げ幅 |
---|---|---|---|
Smart-i TOPIXインデックス | 0.170 | 0.155 | -0.015 |
Smart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジなし) | 0.190 | 0.170 | -0.020 |
Smart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり) | 0.190 | 0.170 | -0.020 |
ついに参戦への狼煙を上げたか
2019年1月15日現在、アセットクラス別のインデックスファンドで最も低い信託報酬率は、国内株式が0.159%、先進国債券が0.170%(いずれもニッセイAMの「<購入・換金手数料なし>」シリーズと三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim」シリーズが同率)となっています。
この状況に対して同社は、国内株式で勝負を仕掛け、先進国債券で横に並び、その他で様子を伺う戦略を採りました。
超低コスト競争の主戦場は、先進国株式の0.109%(こちらも上記2社2シリーズが同率)であり、2番手の0.190%とは0.081ポイントもの大差をつけています。
一方、それよりも運用コストが低いはずの国内株式は、0.159%で打ち止めの状態が続いていました。両者の差は0.050ポイントとなり、こちらも大差だと言えるでしょう。
その間隙を縫う格好で、「Smart-i」シリーズが今回、国内株式の1番手を取りました。これは、個人投資家に同シリーズの存在をアピールするための戦略的引き下げだと言えるでしょう。
また、先進国債券の横並びについては、今回の引き下げが一発ものでなく、今後も他社・競合商品に対峙していく姿勢を示したものとも捉えられます。
実際、同社は開示資料の中で、以下のように触れています。
今回対象となる3ファンドを含むSmart-iインデックスファンドシリーズ9ファンドの信託報酬につきましては、今後も受益者さま本位を目的に見直しを図って参りますので、引き続きご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
一旦は収束したかのように見えた超低コスト競争ですが、後塵を拝するシリーズ・ファンドが再び返り咲くチャンスも、まだまだありそうですね。
信託報酬率の引き下げが今後の弾みに繋がることを、私は願っています。
コメントを表示します