大和証券投資信託委託が「ダイワつみたてインデックス」シリーズにバランスファンド3本を追加
EDINETの有価証券届出書によると、大和証券投資信託委託が2019年6月12日付で、「ダイワつみたてインデックス」シリーズにバランスファンド3本を追加します。
本シリーズの既存ファンド4本は一般販売されていないことから、今回の3本についてもDC専用商品となりそうです。
ラインナップ
表内の信託報酬率(%)は、すべて税抜です。
名称 | ベンチマーク | 信託報酬率 |
---|---|---|
ダイワつみたてインデックスバランス30 | 複合 | 0.140 |
ダイワつみたてインデックスバランス50 | 複合 | 0.140 |
ダイワつみたてインデックスバランス70 | 複合 | 0.140 |
アセットアロケーションは、以下の通りです。表内の組入比率の単位は、すべて%です。
名称 | 国内株式 | 先進国株式 | 国内債券 | 先進国債券 |
---|---|---|---|---|
ダイワつみたてインデックスバランス30 | 20.0 | 55.0 | 10.0 | 15.0 |
ダイワつみたてインデックスバランス50 | 30.0 | 40.0 | 20.0 | 10.0 |
ダイワつみたてインデックスバランス70 | 45.0 | 20.0 | 25.0 | 10.0 |
なお、各アセットクラスのベンチマークは、以下の通りです。
- 国内株式
- TOPIX
- 先進国株式
- MSCI-KOKUSAI(円換算)
- 国内債券
- NOMURA-BPI総合
- 先進国債券
- FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算、為替ヘッジなし)
iFreeシリーズとの販路分けが吉と出るか凶と出るか
本シリーズは、同社が2018年8月16日付で新規設定した伝統4資産(国内・先進国の株式・債券)のインデックスファンド4本で構成されており、大和証券のiDeCoのラインナップとしても採用されています。
大和証券のiDeCoには既に「DCダイワ・ワールドアセット」シリーズ3本が存在しますが、こちらは国内・先進国のREITを含む6資産(マザーファンドは8本)で構成し、かつ一部をアクティブ運用しており、信託報酬率は0.900~1.200%となっています。
一方、本シリーズは4資産すべてをパッシブ運用とし、信託報酬率を一律0.140%としています。また、本シリーズの既存インデックスファンド4本は、信託報酬率が0.180~0.205%となっているため、バランスファンドのほうが低コストとなる格好です。
同社は本シリーズのほかに、超低コストインデックスファンドiFreeシリーズを擁しており、こちらは昨年末より信託報酬率引き下げの動きを見せています。そのため、本シリーズとiFreeシリーズのコスト差が今後広がっていく可能性も十分に考えられます。
両シリーズとも伝統4資産に同一のマザーファンドを用いるなど共通点は多いのですが、同社はあえてシリーズ毎に販路を分ける戦略を採っています。
信託報酬率の引き下げは、利害関係者である販売会社の取り分にも影響を及ぼすため調整が難しく、予め販路を分けておくことには一定の意味があります。
今のところ、本シリーズは採用実績が少なく販路も限られており、棲み分けの必要性は薄いように感じられますが、もしくは今後の展開を見越しての戦略なのかもしれません。
同社の描く戦略がどのようなものなのか、そして勝算はあるのか、この後も両シリーズの動向を伺っていきたいと、私は考えています。
おことわり
有価証券届出書は、金融商品取引法に基づき、有価証券の発行者が内閣総理大臣に提出する書類であり、EDINETは、それら書類を閲覧するための電子開示システムです。
有価証券には、個人投資家が実質的に取引できないものも存在します。また、その旨を有価証券届出書に明記していなかったり、有価証券届出書そのものを取り下げたりする場合があります。
本記事は、有価証券届出書の開示内容に基づき作成しているため、このような事情により、読者の皆様が必ずしも当該有価証券を取引できるとは限らないことを、予めご承知おきください。
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