新経済連盟が独自の株価指数「新経連株価指数」の算出・公表を開始
新経済連盟(新経連)が2019年6月20日付で、「新経連株価指数」(略称新経連指数)を独自に開発し、株価指数としての算出・公表を開始したと発表しています。
プレスリリースによると、2019年6月5日より指数の算出を開始しており、算出業務はドイツのSTOXX社に委託しています。
現時点では「お遊び」だが
新経連株価指数は、2012年6月1日を1,000とする時価総額加重平均型の株価指数であり、同団体に加盟する企業の東証上場銘柄で構成しています。
2019年6月5日時点の構成銘柄は計96社となっていますが、算出要領や銘柄毎のウェイトなどについては開示されておらず、詳細は不明です。
同団体は、2012年6月1日付で活動を開始した経済団体であり、楽天の三木谷浩史氏が代表理事を務めています。
本指数が3%キャップ付きであるとはいえ、念のため楽天(証券コード4755)の株価と時価総額を本指数と比較してみました。
項目 | 新経連株価指数(ポイント) | 楽天 | |
---|---|---|---|
株価(円) | 時価総額(億円) | ||
2012年6月1日時点 | 1,000.00 | 824 | 14,983 |
2019年6月20日時点 | 4,041.74 | 1,283 | 18,405 |
成長率(%) | 404.2 | 155.7 | 122.8 |
各々の成長率を見る限り、本指数における楽天の株価の影響は、必ずしも大きくないと考えられます。
とはいえ、詳細が不明のままでは指数の妥当性が判断できませんから、少なくとも現時点において、本指数を投資に活用するのは不適切だと言えます。
同団体では、経済団体として初の株価指数
である点をアピールしたいようですが、意味のない指数をアピールされても興味が湧かないというのが、私の率直な感想です。
今後、本指数の詳細が明らかとなり、また同団体の役割が明確となった暁には、投資への活用の機会を考えてみたいですね。
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