東京海上AMが超低コストターゲットデート型ファンド「年金コンパス」シリーズ4本を新規設定
EDINETの有価証券届出書によると、東京海上AM(TMAM)が2019年9月20日付で、超低コストターゲットデート型ファンド4本を新規設定します。
4本には「年金コンパス」の愛称が付されていることから、本シリーズは確定拠出(DC)年金向け商品であるものと想像します。
ファンド一覧
表内の信託報酬率(%)は、すべて税抜です。
名称 | 信託報酬率 |
---|---|
東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2035 | 0.280 |
東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2045 | 0.280 |
東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2055 | 0.280 |
東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2065 | 0.280 |
設定当初のアセットアロケーションは、以下の通りです。表内の組入比率の単位は、すべて%です。
名称 | 国内株式 | 先進国株式 | 国内債券 | 先進国債券 |
---|---|---|---|---|
東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2035 | 31.0 | 31.0 | 28.0 | 10.0 |
東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2045 | 32.0 | 32.0 | 26.0 | 10.0 |
東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2055 | 34.0 | 34.0 | 22.0 | 10.0 |
東京海上ターゲット・イヤー・ファンド2065 | 35.0 | 35.0 | 20.0 | 10.0 |
なお、各アセットクラスのベンチマークは、以下の通りです。
- 国内株式
- TOPIX
- 先進国株式
- MSCI-KOKUSAI(円換算、為替ヘッジなし)
- 国内債券
- NOMURA-BPI総合
- 先進国債券
- FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算、為替ヘッジなし)
同社初のターゲットデート型ファンド
4本はいずれも、国内・先進国の株式・債券を投資対象とするパッシブ運用のバランスファンドであり、魅力的なコスト水準を提示しています。
また、ターゲットデート型ファンドとしては珍しく、アセットアロケーションの変動幅を抑えている点が特徴的です。
ターゲットデート型ファンドは、時間の経過に沿って段階的に目標リスク水準を引き下げます。しかし、預金など安全資産との保有比率を調整すれば、通常のバランスファンドを用いても同等の効果が得られます。
その上、ターゲットデート型ファンドのほとんどが、通常のバランスファンドよりもコスト面で劣ることから、あえてターゲットデート型ファンドを選択する必然性に乏しいのが実情です。
もっとも、今回の4本は、同社として初の組成となるターゲットデート型ファンドであり、他社との競争を見据えた戦略的な意図を持っているものと考えられます。
コスト水準も商品性も決して悪くなさそうですから、今後どのような販売チャネルで取り扱われるのか、特に企業型DC年金の高コスト傾向に変化をもたらす存在となるか否かに注目したいところです。
おことわり
有価証券届出書は、金融商品取引法に基づき、有価証券の発行者が内閣総理大臣に提出する書類であり、EDINETは、それら書類を閲覧するための電子開示システムです。
有価証券には、個人投資家が実質的に取引できないものも存在します。また、その旨を有価証券届出書に明記していなかったり、有価証券届出書そのものを取り下げたりする場合があります。
本記事は、有価証券届出書の開示内容に基づき作成しているため、このような事情により、読者の皆様が必ずしも当該有価証券を取引できるとは限らないことを、予めご承知おきください。
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