野村AMがターゲットデート型ファンド「未来時計DC」シリーズに1本を追加
EDINETの有価証券届出書によると、野村AMが2019年9月30日付で、低コストターゲットデート型ファンド「野村資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060」を新規設定します。
本ファンドには「未来時計DC」の愛称が付されていることから、同社の「未来時計DC」シリーズを拡充する位置付けの商品となる模様です。
ファンド一覧
表内の信託報酬率(%)は、すべて税抜です。
名称 | 信託報酬率 |
---|---|
野村資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060 | 0.420 |
設定当初のアセットアロケーションは、以下の通りです。表内の組入比率の単位は、すべて%です。
名称 | 国内株式 | 先進国株式 | 新興国株式 | 国内債券 | 先進国債券 | 新興国債券 | 国内REIT | 先進国REIT |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
野村資産設計ファンド(DC)2030 | 21.5 | 12.9 | 8.6 | 29.0 | 12.3 | 2.7 | 6.5 | 6.5 |
野村資産設計ファンド(DC)2040 | 28.0 | 16.8 | 11.2 | 17.0 | 12.3 | 2.7 | 6.0 | 6.0 |
野村資産設計ファンド(DC)2050 | 34.0 | 20.4 | 13.6 | 11.0 | 9.0 | 2.0 | 5.0 | 5.0 |
野村資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060 | 35.0 | 20.3 | 14.7 | 10.0 | 8.2 | 1.8 | 5.0 | 5.0 |
なお、各アセットクラスのベンチマークは、以下の通りです。
- 国内株式
- TOPIX
- 先進国株式
- MSCI-KOKUSAI(円換算、為替ヘッジなし)
- 新興国株式
- MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算)
- 国内債券
- NOMURA-BPI総合
- 先進国債券
- FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算、為替ヘッジなし)
- 新興国債券
- JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド(円換算)
- 国内REIT
- 東証REIT指数(配当込み)
- 先進国REIT
- S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円換算)
商品性が他とは異なる?
これはバランスファンド・ターゲットデートファンド全般に言えることですが、投資家としては、アセットアロケーションの意図を示してもらえると嬉しいですね。
当然ながら、リスク・リターン特性などを基にアセットアロケーションを決定しているはずですから、その過程を見えるようにして欲しいということです。
とりわけ、先進国株式への傾斜を抑えた点を見る限り、今回の1本は、他の3本とは設計思想が異なっているように見えます。
また、本ファンドにのみ「つみたてNISA」の名称を付した点も、本シリーズにおける位置付けを分かりにくくしているように感じます。
本シリーズを投資家の目線で捉えた場合、商品性が今一つ判然としないというのは致命的な問題ですから、投資対象の候補としても挙げられないのではないでしょうか。
同社には早急に、本シリーズ全体の位置付けや、本シリーズにおける本ファンドの位置付けを明確化して欲しいと、私は願っています。
おことわり
有価証券届出書は、金融商品取引法に基づき、有価証券の発行者が内閣総理大臣に提出する書類であり、EDINETは、それら書類を閲覧するための電子開示システムです。
有価証券には、個人投資家が実質的に取引できないものも存在します。また、その旨を有価証券届出書に明記していなかったり、有価証券届出書そのものを取り下げたりする場合があります。
本記事は、有価証券届出書の開示内容に基づき作成しているため、このような事情により、読者の皆様が必ずしも当該有価証券を取引できるとは限らないことを、予めご承知おきください。
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