AM-Oneが「たわらノーロード」シリーズ2ファンドの信託報酬率を引き下げへ
AM-Oneが2019年9月13日付で、「たわらノーロード」シリーズのうち2本の信託報酬率引き下げを発表しています。
ニュースリリースによると、対象は先進国株式・8資産均等型の2本、引き下げ日は2019年10月1日付としています。
概要
概要については、以下の通りです。
信託報酬率(税抜)の単位は%、引き下げ幅の単位はポイントです。
ファンド名称 | 旧信託報酬率 | 新信託報酬率 | 引き下げ幅 |
---|---|---|---|
たわらノーロード 先進国株式 | 0.200 | 0.0999 | -0.1001 |
たわらノーロード バランス(8資産均等型) | 0.220 | 0.140 | -0.080 |
ついについに巨人が動いた
この数年、競合各社が超低コストインデックスファンドシリーズの信託報酬率引き下げを断行しているにもかかわらず、同社はひたすら静観に徹してきました。
本シリーズは元々、巨大なマザーファンドを背景とした安定運用に定評があることから、同社としても、運用品質の高さに勝機を見出していたものと想像します。
しかし、「<購入・換金手数料なし>」と「eMAXIS Slim」の両シリーズが中心となって死闘を繰り広げてきた結果、本シリーズは競合シリーズに比べて、コスト面で明らかに見劣りする状況へと至りました。
また、運用品質に難のあった競合シリーズも、継続的な資金流入のおかげで安定運用を実現しつつあり、相対的に本シリーズの優位性が目立たなくなってしまいました。
同社は今回、本シリーズの中でも純資産総額の大きな2本を信託報酬率の引き下げ対象として選定し、先進国株式については、競合商品と同率の0.0999%へと一気に引き下げました。
したがって、同社が本シリーズのシェア挽回に向けて戦略を立て直したのは明らかですし、今回の引き下げもおそらく「最初の一歩」に過ぎないでしょう。
個人的には、同社の描いている戦略が気になるところですが、ともあれ、本シリーズが信託報酬率引き下げ競争に参戦したことを大いに歓迎します。
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