ポートフォリオ・アナライザーの使い方
ポートフォリオ・アナライザーは、ポートフォリオを多角的に分析し、表やグラフで分かりやすく表示できるサービスです。
対象期間を選択し、各アセットクラスの割合をパーセントで指定するだけで、様々な図表を交えてポートフォリオの分析結果を表示できます。また、任意のベンチマークを指定し、ポートフォリオと比較することもできます。
ポートフォリオ・アナライザーは、スマートフォンでも同様に操作できますので、どうぞご活用ください。
目次
作った動機
私が2008年末よりコツコツ投資を始めた時、適切な投資判断をするためには、必要な情報をどこから集め、どのように加工・分析すれば良いのか分からず、苦労しました。
当時、最も役立ったのは書籍のデータですが、それをExcelなどへ落とし込んで計算するのには時間と労力を要し、計算誤りがないか確認するための検算も大変に面倒でした。
そのような中、2010年4月19日にわたしのインデックスが資産配分ツールを公開したのは、実に画期的な出来事でした。
資産配分ツールの公開以降、ありがたいことに、アセットアロケーションの検討の手間が大幅に省けるようになりました。
しかし、分析対象期間が直近20年に固定されているのは果たして妥当なのか、私は疑問を抱くようになりました。
また、これは同種のツール全般に言えることですが、(月次で)リバランスした場合とほったらかしにした場合のどちらが適切だったかを知りたくても、その術がありません。
他にも、計算結果を詳細に表示したり、そこから直感的に分かりやすいグラフを作成したりするなど、痒い所に手が届くツールを欲しいと思うようになってきました。
これらのニーズをすべて満たすために作ったのが、このポートフォリオ・アナライザーです。
操作手順
ポートフォリオ・アナライザーを開きます。
アセットツール・オーガナイザーで入力したデータを活用する場合、「データ連携を設定する」を選択します。元に戻す(ポートフォリオ・アナライザーを単体で使用する)には、「データ連携を解除する」を選択します。
「対象期間」を指定します。
「ベンチマーク」を指定します。
アセットクラス毎に「ポートフォリオ」を入力します。このとき、合計が100%になるように入力してください。
必要に応じて、アセットクラス毎に「ベンチマーク」を入力します。このとき、合計が100%になるように入力してください。
「計算する」を選択します。
計算結果の表示
入力をやり直したい場合、「入力フォームに戻る」を選択します。
ショートカット
計算結果を簡単に再表示したり、ブログなどに貼り付けたりしたい場合、ショートカットのアドレスを利用できます。
分析データ
入力フォームに入力した内容を表示します。
対象期間のパフォーマンス
本項に表示される数値は、対象期間の累計パフォーマンスであり、期間が長ければ長いほど数値も大きくなる傾向があります。
年率や年換算の数値を確認したい場合、年換算のパフォーマンスをご覧ください。
リスク・リターン・シャープレシオ
アセットクラス毎のリスク・リターン・シャープレシオを表示します。
ポートフォリオ(リバランスあり・なし)とベンチマークの投資割合・リスク・リターン・シャープレシオを表示します。アセットクラス毎のパフォーマンスも確認できます。
リバランスあり・なしについては、以下の通りです。
- リバランスあり
- 対象期間に毎月リバランスした場合の結果を示します。
- リバランスなし
- 対象期間に1回もリバランスしなかった場合の結果を示します。
リスク・リターン・シャープレシオについては、以下の通りです。
- リスク
- 結果がどの程度不確実であったかを、リターンの振れ幅で示します。言い換えると、最終リターンがリターン±リスクの間に収まることを示します。
- 具体的には、リスク20%・リターン+5%の場合、最終リターンが-15%~+25%の間に落ち着いたであろうことが分かります。
- リターン
- 結果として得られたリターンを収益率で示します。無論、プラス値の場合もあればマイナス値の場合もあります。
- シャープレシオ
- より小さいリスクで大きいリターンを得られた場合、つまり効率良くリターンを稼げた場合、この数値がプラス側に大きくなります。その逆の場合、マイナス側に大きくなります。
リターン推移
「グラフを縮小する」「グラフを拡大する」を選択すると、グラフのサイズが変わります。PCで表示する場合、適宜、グラフを拡大してください。以降も同様です。
対象期間のポートフォリオ(リバランスあり・なし)とベンチマークのリターン推移を表示します。ベンチマークとの乖離や、リバランスの有無によるパフォーマンスの違いを確認できます。
アセットアロケーション
対象期間のポートフォリオ(リバランスあり・なし)とベンチマークのアセットアロケーションを表示します。リバランスなしの場合、期末割合がどの程度変化したかを確認できます。
内外比率
対象期間のポートフォリオ(リバランスあり・なし)とベンチマークの国内資産と海外資産の比率を表示します。リバランスなしの場合、どちらの比率が高まったかを確認できます。なお、金は、海外資産と見なしています。
資産属性
対象期間のポートフォリオ(リバランスあり・なし)とベンチマークの資産属性(株式・債券・REIT・金・預金)の割合を表示します。リバランスなしの場合、どの資産属性が増減したかを確認できます。
月次の騰落率
対象期間の各アセットクラスの月次騰落率を表示します。棒グラフが長ければ長いほどリスクが高く、短ければ短いほどリスクが低くなっています。
各アセットクラスの相関
対象期間の各アセットクラスの相関係数を表示します。正の相関が強ければ強いほど、2つの資産は同傾向の値動き、負の相関が強ければ強いほど、2つの資産は逆傾向の値動きとなります。また、相関なしの場合、2つの資産の値動きに特段の傾向はありません。
年換算のパフォーマンス
本項に表示される数値は、対象期間のパフォーマンスを年換算しています。
累計の数値を確認したい場合、対象期間のパフォーマンスをご覧ください。
リスク・リターン・シャープレシオ
アセットクラス毎のリスク・リターン・シャープレシオを表示します。
ポートフォリオ(リバランスあり・なし)とベンチマークの投資割合・リスク・リターン・シャープレシオを表示します。アセットクラス毎のパフォーマンスも確認できます。
最大・最小リターン
年換算のポートフォリオ(リバランスあり・なし)とベンチマークの想定最大・最小リターンについて、68.27%(1σ)・95.45%(2σ)・99.73%(3σ)の確率別に求め、表示します。一般的には、2σの最大・最小リターンを想定してポートフォリオを決定すべきとされています。
ランダム生成ポートフォリオとの比較
対象期間のポートフォリオ(リバランスあり・なし)とベンチマークの年率リスク・リターンに加え、ランダムに生成した500のポートフォリオ(疑似的な効率的フロンティア)と各アセットクラスの年率リスク・リターンを表示します。
「再生成する」を選択すると、500のポートフォリオをランダムに再生成します。
同一のグラフを3つ表示しますが、このうち多機能グラフ内の各ポートフォリオを選択すると、そのポートフォリオのパフォーマンスやアセットアロケーションを表示します。残る2つのグラフは、ブログなどへ貼り付ける用途に便利です。
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